「もちろん」が口癖の人、実は上から目線?!

「もちろん」という言葉の特徴

「もちろん」は、「当然」や「確かに」などと近い意味を持つ言葉で、自分が何かを確信している、または同意していることを表現するのに使われます。

もち‐ろん【勿論】

[副詞]論じる必要のないほど、はっきりしているさま。言うまでもなく。無論。

「勿論出席します」「酒は勿論のこと、タバコもいけない」

「デジタル大辞泉」より引用

デジタル大辞泉よると、「もちろん」の意味は”言うまでもなく。無論。”
つまり「話すまでもなく、当然のこと」という意味になります。

「もちろん」を使う人は上から目線

では、「もちろん」が口癖の人の心理はどうなっているのでしょうか。

「もちろん」には「話すまでもなく、当然のこと」という意味があります。
言いかえれば、「あなたの言いたいことは、とっくに分かっている」ということです。

このため、「もちろん」は、基本的に上から目線の言葉なのです。
自分が正しい、という立ち位置にいます。

それは、相手に隙を見せたくないという防御の姿勢でもあります。

では、事例を3つ説明しましょう。

上から目線その1「想定の範囲内です」

田中さんがプレゼンを終えたところ、クライアントの鈴木さんから質問がありました。

鈴木さん
鈴木さん

先程説明してもらったプロジェクトですが、日程の面でかなりタイトだと思うのですが?

田中さん
田中さん

もちろん、その点は心配ご無用です


田中さんは冒頭に「もちろん」ということで、
「鈴木さんがその点に疑問を持つことは想定の範囲内ですよ
という含みを持たせています。

上から目線その2「お見通しですよ」

田中係長の提案で、職場の飲み会をすることになりましたが、鈴木さんは行きたくありません。

田中係長
田中係長

もちろん、中村君も出席しますよね?

鈴木さん
鈴木さん

・・・・・はい

田中係長は冒頭に「もちろん」という言葉を使うことで、
「鈴木君はあまり出席したくないんでしょう?それぐらいお見通しですよ
という含みを持たせているのです。

上から目線その3「分かってますよ」

大田係長は、部下の中尾さんに対して資料作成を指示しています。

竹田係長
竹田係長

この資料を明日までに準備してくれ

中尾さん
中尾さん

もちろんです

竹田係長
竹田係長

先方にも事前に電話を入れといて

中尾さん
中尾さん

もちろんです

竹田係長
竹田係長

資料のたたき台ができた時点で一度俺に見せてくれ

中尾さん
中尾さん

もちろんです

竹田係長
竹田係長

・・・・・(怒)

上司からの指示に対して、そのたびに「あなたの言うことは最初から分かってましたよ」と部下から言われたも同然ですから、上司も腹が立つわけです。

この事例、中尾さんには上から目線という認識はないかもしれません。
それでも、相手は上から目線と感じる場合がありますから、注意しなくてはいけませんね。

まとめ

「もちろん」は一見、相手を思いやったサービス精神旺盛な言葉のようにも見えます。
でも実は、上から目線の言葉です。

もしあなたがていねいな言葉づかいのつもりで「もちろん」を連発しているようなら、やめたほうがいいでしょう。

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