「了解」という口癖は、親しさと、勢いをアピール

あなたのまわりにも「了解!」が口癖の人、いませんか?

「明日、仕事終わったら飲みに行かない?」
了解!」

そんな人の性格や心理はどうなっているのでしょうか。

「了解」という口癖の特徴

「了解」の意味について、辞書には次のように書かれています。

物事の内容や事情を理解して承認すること。了承。

「デジタル大辞泉」より抜粋引用

さらに「了承」の意味は、次のとおりです。

1 そのことが正当または事実であると認めること。
2 よしとして、認め許すこと。聞き入れること。

「デジタル大辞泉」より抜粋引用

つまり、了解とは「理解して、認めて、許すこと」。
言いかえれば、上から目線で敬意がこもっていない言葉なのです。

「了解」を使う人の心理

「了解」という言葉は上から目線言葉ですから、目上から目下に対して使うと違和感がありません。

係長
係長

課長、お忙しいところ恐縮ですが、こちらの件、決裁いただけますでしょうか。

課長
課長

了解、ご苦労さま

でも、「了解」という言葉には、上下関係以外であらわれる特徴があります。

親しさをアピール

退勤時間も近い夕方、会社の同僚が話をしています。

山田さん
山田さん

仕事終わったら飲みに行かない?

中村さん
中村さん

了解!

「了解」という言葉は敬意のない言葉ですが、対等な関係性をアピールできるという利点があります。

上の中村さんは「了解!」と返事をしていますが、この様子を見た第三者は山田さんと中村さんは仲がいいと感じるはずです。

つまり、相手に対して「了解」と返事をすることは、「私は、あなたのことを友人のように近い関係だと考えていますよ」というメッセージになるのです。

このように、「了解」には、相手との距離の近さ、親しさをアピールする意味があります。
親しくなりたい相手に対して、意識的に使うという手もあるかもしれません。

やる気を伝える

大島さんは、上司の田中係長から急きの仕事を頼まれました。

田中係長
田中係長

急で悪いんだけど、この資料、今日中にまとめてくれるかな?

大島さん
大島さん

了解しました!

この場面で「了解」は”勢い”を表現しています。

大島さんの返事には、「早速取りかかります!」というスピード感が表現されているのです。

大島さんは目上に当たる田中係長に対して「了解」と言っていますが、「しました」という敬語を使っていますから、田中係長も違和感を感じずに受け止めています。

まとめ

「了解」という口癖は、目上から目下に対して使うのが基本ですが、それ以外の場面で使うことにより、距離感の近さや、ものごとの勢いを表現することができます。

相手との関係性がある程度出来上がっていれば、さらに相手との距離を縮めるのに便利な言葉です。
一方、本来は上から目線言葉なので、関係が出来上がっていない間は使わない方が無難です。

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